リストラという言葉が世の中で認知されはじめた頃、会社を辞めたサラリーマンが「飲食店でも経営するか」と転職を決意、ラーメン店や居酒屋などの開業が相次いだそうです。しかし、ほとんどの元サラリーマンが飲食店経営は未経験。数年後に残っていた飲食店はごくわずかだと言います。
近年の飲食店経営は、フードコンサルティングと呼ばれる飲食店経営のプロが、論理的で科学的に経営をアドバイスしてくれるとか。たとえば「立地とターゲットがユーザーの利用動機を踏まえてニーズを反映しているか」「売りたいものが明確で儲かる商品と定番商品をバランスよく扱ったメニュー構成か」といった内容をコンサルティングしてくれるそうです。
なんだか難しそうですけど、こういった経営を行わないと、生き残っていくのが難しい時代なのかもしれません。
ひと昔前は「駅前の脱サラしたおじさんの焼鳥屋」とか「昔から夫婦でやっている商店街のラーメン屋」とか「元相撲取りがやっている近所のちゃんこ鍋店」とか、今でも店主の「顔」をはっきりと思い出すことができるお店がたくさんありました。
飲食店経営のプロが仕掛けた流行のお店もいいですが、たまには、残り少なくなった「飲食店経営者の顔が見えるお店」にも寄ってみたいものです。